ノロウイルス
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
ノロウイルスは、嘔吐(おうと)や下痢(げり)を引き起こす、とても感染力の強いウイルスです。食べ物や水、触ったものを介して簡単にうつります。
重要な事実
- 一年中発生しますが、特に冬に多く見られます。
- アルコール消毒が効きにくいため、石けんと流水での手洗いが大切です。
- 多くの場合、特別な治療をしなくても1~3日で自然に治ります。
はい、とてもよくある感染症です。日本でも毎年冬を中心に集団発生が報告されています。
年齢を問わず誰でもかかりますが、特に小さなお子さんや高齢の方は重症化しやすいため注意が必要です。
症状
- 水分を受け付けず、まったく飲めない
- ぐったりして意識がぼんやりしている
- 尿が6時間以上出ていない
- 血が混じった便や吐物がある
- ⚠症状が3日以上続く
- ⚠腹痛が強くて我慢できない
- ⚠脱水の兆候(口が乾く、立ちくらみ)がある
一般的な症状
- 吐き気と嘔吐(おうと)
- 水のような下痢(げり)
- お腹の痛みやゴロゴロする感じ
- 発熱(37~38度程度)
- 全身のだるさ
子供の症状
- 嘔吐が突然始まることが多い
- 下痢よりも嘔吐が目立つ
- ぐったりする、機嫌が悪い
高齢者の症状
- 下痢による脱水症状(口の渇き、尿の量が減る、めまい)が出やすい
- 体力が落ちて回復に時間がかかることがある
原因
主な原因
- ノロウイルスに汚染された食べ物(特にカキなどの二枚貝)を生や十分に加熱せずに食べる
- ウイルスが付いた手で口や食べ物に触れる
- 患者の吐物や便の処理が不十分で、空気中に飛んだウイルスを吸い込む
リスク要因
- 保育園、幼稚園、学校、高齢者施設など人が集まる場所にいる
- 免疫力が弱っている(高齢、乳幼児、病気療養中など)
- 手洗いなどの衛生習慣が不十分
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 脱水症状が疑われる(上記の緊急症状に該当)
- 幼児や高齢者がかかり、症状が強い
- 持病(糖尿病、腎臓病など)がある人がかかった
定期受診を予約すべき場合:
- 症状が軽いが1~2日たっても改善しない
- 同居家族に次々と症状が出ている
診断
多くの場合、症状と流行状況から医師が診断します。必要に応じて便の検査を行うこともあります。
行われる可能性のある検査
- 便のPCR検査(ウイルスの遺伝子を調べる)
- 迅速検査キットを使うこともある
診察で予想されること
診察では、症状の経過や食べたもの、周りで同じ症状の人がいないかなどを聞かれます。検査が必要な場合は便を採取します。結果は数時間から数日でわかりますが、検査をしなくても治療方針は大きく変わりません。
治療
ノロウイルスに効く特別な薬はありません。治療の中心は、脱水を防ぎながら体の回復を待つことです。
自宅でのセルフケア
- こまめに水分をとる(経口補水液やスポーツドリンクを少しずつ)
- 消化の良い食べ物(おかゆ、うどんなど)を少しずつ食べる
- 十分に休む
- 吐き気が強いときは無理に食べず、水分だけでもとる
- 下痢が続くときは乳製品や脂っこいものを避ける
医療治療
脱水がひどい場合は、病院で点滴(静脈から水分を補給する治療)を受けることがあります。吐き気や下痢を抑える薬が処方されることもありますが、どの薬を使うかは医師が症状に合わせて判断します。自己判断で薬を飲まないでください。
手術が検討される場合
省略
この病気と共に生きる
症状がある間は、外出を控えて安静に過ごしましょう。職場や学校には「感染性胃腸炎」と伝え、厚生労働省のガイドラインに従って、症状が消えてからも48時間は出席停止が推奨されています。自宅ではトイレや流しをこまめに消毒し、他の家族にうつさないように気をつけてください。
生活習慣のアドバイス
- 石けんと流水でこまめに手を洗う(特にトイレの後、食事の前)
- 患者の便や吐物を処理するときは使い捨て手袋とマスクを着用する
- 処理後は次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)で床や便座を消毒する
- タオルや食器は家族と分ける
食事と運動
回復期には、消化の良い食べ物(おかゆ、すりおろしりんご、野菜スープなど)を少量ずつとりましょう。激しい運動は避け、体力が戻るまでゆっくり過ごしてください。完全に回復してから通常の食事に戻すようにします。
精神的健康と心の健康
急な嘔吐や下痢で不安になるのは自然なことです。また、周りにうつしてしまう心配からストレスを感じる方もいます。症状は一時的なもので、多くの人は数日で良くなることを思い出してください。どうしても気持ちがつらいときは、家族や友人に話すか、医療機関に相談しましょう。
予防
はい、予防は可能です。最も大切なのは手洗いです。また、食べ物は中心部までしっかり加熱することが重要です(特にカキなどの二枚貝は85℃以上で90秒以上)。吐物や便の適切な処理も感染拡大を防ぐのに役立ちます。
ワクチン
現在、ノロウイルスに対するワクチンはありません。
検診プログラム
健康な人が定期的に検査を受ける必要はありません。予防のための特別なスクリーニングは推奨されていません。
合併症
治療しない場合
- 脱水症状(特に乳幼児や高齢者で重症化しやすい)
- 電解質(体内のミネラル)バランスの乱れ
- まれに、脳症やけいれんを起こすことがある(特に幼児)
長期的な見通し
多くの人は、適切な水分補給と安静によって1~3日で回復します。重症化しても医療機関で適切な治療(点滴など)を受ければ、ほとんどの場合後遺症なく治ります。安心してください。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月29日
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