Shingles (Herpes Zoster)
参照した情報源
この記事は患者教育のための独自コンテンツです。
- WHO—Health topics A–Z(2024)
- NHS—Health A to Z(2024)
- CDC—Health topics(2024)
国際的な臨床ガイドラインに基づいています
概要
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、小さい頃に水ぼうそうにかかったウイルスが原因で起こる病気です。このウイルスは神経にひそんでいて、免疫力が落ちたときに再び活動し、皮膚に痛みや発疹(ほっしん)を引き起こします。発疹は小さな水ぶくれが帯状(おびじょう)に集まって現れるのが特徴です。
重要な事実
- 帯状疱疹は一度かかると免疫ができるので、通常は再発しにくいです。
- 発疹が出る前に痛みやかゆみを感じることが多いです。
- 早期に治療を始めると、症状が長引くのを防げます。
帯状疱疹は日本でもよく見られる病気で、特に50歳以上で多く発症します。厚生労働省の調査では、一生のうち約3人に1人が帯状疱疹になると言われています。
主に50歳以上の中高年に多く見られますが、ストレスや疲れ、病気などで免疫力が落ちている若い人や子どもでもかかることがあります。また、水ぼうそうにかかったことがある人なら誰でもなる可能性があります。
症状
- 発疹が目の周りや鼻の先に現れた(目の合併症のリスク)
- 高熱や強い頭痛、意識がぼんやりする
- 発疹が全身に広がり、痛みが激しい
- ⚠激しい痛みで眠れない、日常生活ができない
- ⚠発疹が顔や耳、口の中にできた
- ⚠発疹が化膿(かのう)して腫れている
- ⚠血のかたまりが混じった水ぶくれがある
一般的な症状
- 体の片側に帯状に出る赤い発疹(ほっしん)と水ぶくれ
- ピリピリ、ズキズキする強い痛み
- かゆみやしびれ感
- 発疹が出る前に、痛みや不快感が数日続くことがある
- 発熱やだるさを伴うこともある
子供の症状
- 子どもでは症状が軽いことが多いです
- 発疹が小さく、痛みも少ない場合があります
- まれに全身に広がることもあります
高齢者の症状
- 痛みが強く長く続くことが多いです
- 発疹が大きくなったり、治った後も痛みが残る(帯状疱疹後神経痛)リスクが高いです
- 免疫力が弱っている場合は、重症化しやすくなります
原因
主な原因
- 子どもの頃に水ぼうそうにかかったウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が、神経の中に眠っていて、免疫力が下がったときに再び活動して帯状疱疹を起こします。
リスク要因
- 年齢(50歳以上)
- 強いストレスや疲れ
- 病気や治療で免疫力が低下している(例:がん治療、臓器移植後、HIVなど)
- 睡眠不足や栄養不良
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 発疹が目の周り、鼻、顔に出たとき(目に影響する可能性があります)
- 強い痛みがあるとき
- 発疹が広がっている、または化膿しているとき
定期受診を予約すべき場合:
- ピリピリした痛みや赤い発疹が体の片側に出たときは、早めに皮膚科を受診してください。早期治療が大切です。
診断
医師が皮膚の状態を見て診断します。特徴的な痛みや発疹の出方でわかることが多いですが、必要に応じて検査をすることもあります。
行われる可能性のある検査
- 水ぶくれの液体を調べる検査(ウイルスを確認)
- 血液検査(抗体の有無を調べる)
- まれに皮膚の一部を採取する検査(生検)
診察で予想されること
問診と診察が中心です。発疹があれば、医師がその場所や形を見て帯状疱疹かどうかを判断します。検査は痛みを伴いません。診断がつけばすぐに治療を始められます。
治療
帯状疱疹の治療は、ウイルスの増殖を抑え、痛みを和らげ、合併症を防ぐことが目的です。できるだけ早く、発疹が出てから3日以内に治療を始めると効果的です。
自宅でのセルフケア
- 水ぶくれを触ったり、つぶしたりしないでください。
- 清潔に保ち、ゆったりした服を着て摩擦を避けましょう。
- 痛みが強いときは、冷たいタオルで冷やすと楽になることがあります。
- 安静にして、ストレスを減らし、十分な睡眠をとりましょう。
- 市販の痛み止めは医師に相談してから使ってください。
医療治療
ウイルスの活動を抑える薬(抗ウイルス薬)が主に使われます。これは飲み薬や点滴で、発疹が出てからできるだけ早く始めることが大切です。痛みが強い場合は、痛みを和らげる薬(鎮痛薬)が処方されることもあります。また、神経の痛みに効く薬を使うこともあります。すべて医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
手術は通常必要ありません。ただし、帯状疱疹が目の奥の神経などに影響した場合や、合併症の治療のために手術が必要になることはごくまれにあります。
この病気と共に生きる
帯状疱疹の期間中は、安静にして無理をしないことが大切です。痛みが続く場合は、医師に相談しながら無理なく過ごしましょう。仕事や家事は症状が落ち着くまで休むことをおすすめします。
生活習慣のアドバイス
- 十分な睡眠をとる。
- ストレスをためないようにする。
- バランスの良い食事を心がける。
- タバコやお酒は控えめにする。
- 患部を清潔に保ち、感染を防ぐ。
食事と運動
特別な食事制限はありませんが、免疫力を高めるために栄養バランスの良い食事をとりましょう。運動は、痛みが強いときは避け、回復してから軽い散歩から始めてください。
精神的健康と心の健康
強い痛みが続くと、気分が落ち込んだり、イライラしたりすることがあります。痛みが長引く場合(帯状疱疹後神経痛)は、心のケアも大切です。一人で悩まず医師や家族に相談しましょう。もし自殺や深刻な気分の落ち込みがある場合は、すぐに119に電話するか、最寄りの精神科や相談窓口に連絡してください。
予防
完全に予防する方法はありませんが、帯状疱疹ワクチンを接種することで、発症リスクを減らしたり、症状を軽くしたりできることがわかっています。
ワクチン
日本では50歳以上の方を対象に、帯状疱疹の予防を目的としたワクチン(不活化ワクチンと生ワクチンがあります)が厚生労働省の承認を受けています。ワクチンについては、医師と相談して自分に合ったものを選びましょう。
検診プログラム
帯状疱疹のための定期検診は特にありません。気になる症状があれば、早めに医療機関を受診してください。
合併症
治療しない場合
- 帯状疱疹後神経痛(PHN)という、発疹が治った後も何か月も続く強い痛み
- 目の合併症(角膜炎、ぶどう膜炎など)で視力に影響が出ることがある
- 皮膚の二次感染(水ぶくれがばい菌に感染して化膿する)
- まれに脳炎や髄膜炎などの神経の合併症
長期的な見通し
早期に適切な治療を受ければ、多くの場合、数週間で回復し、合併症も防げます。特に抗ウイルス薬を発疹が出てから72時間以内に使うと、痛みや合併症のリスクが大きく減ります。年齢が高いほど痛みが残りやすいですが、治療法は進歩しています。希望を持って治療に取り組みましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。