のどの痛み
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
のどの痛み(咽頭炎・扁桃炎)は、のど(咽頭や扁桃)が炎症を起こして痛む状態です。多くの場合、ウイルス感染が原因で、数日で良くなります。
重要な事実
- のどの痛みの多くはウイルスが原因で、抗菌薬(抗生物質)は効きません。
- 細菌(溶連菌など)が原因の場合は抗菌薬による治療が必要です。
- 安静と水分補給で症状が和らぐことがほとんどです。
はい、とてもよくある症状です。年間を通して多くの人が経験します。
子どもから大人まで年齢を問わず起こりますが、特に学校や職場で人と接する機会の多い方に多く見られます。
症状
- 息が苦しい、息を吸うときにヒューヒュー鳴る
- よだれが止まらず、飲み込めない
- 声が変わった(まるで口に食べ物が入っているような声)
- 意識がぼんやりしている
- ⚠高熱(38.5度以上)が続く
- ⚠のどの痛みが強く、水分も取れない
- ⚠のどに白い膿(うみ)のようなものがある
- ⚠首のリンパ節が腫れて痛い
- ⚠3~4日たっても症状がよくならない
一般的な症状
- のどの痛み・イガイガ感
- 飲み込みづらさ
- のどの赤みや腫れ
- 発熱(37~38度程度)
子供の症状
- 食事や水分を嫌がる
- 機嫌が悪い
- よだれが増える
- 熱が高い(39度以上になることも)
高齢者の症状
- 症状が軽く感じられることがある(痛みを感じにくいことも)
- のどの乾燥感が強い
- 飲み込みづらさが長引くことがある
原因
主な原因
- ウイルス感染(かぜ、インフルエンザ、アデノウイルスなど)
- 細菌感染(溶連菌など)
- アレルギー(花粉症など)
- のどの乾燥(暖房の効いた室内や口呼吸)
- 刺激物(タバコの煙、ほこり、のどに負担のかかる大きな声)
リスク要因
- 免疫力が低下している(疲れ、ストレス、睡眠不足)
- 喫煙や受動喫煙
- 空気の乾燥
- 学校や職場で人混みに長時間いる
- 小児や高齢者(免疫が未熟または低下)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 息苦しい、呼吸が速い、ゼーゼーする
- よだれが多くて飲み込めない
- 39度以上の高熱
- 激しい痛みで口が開けられない
定期受診を予約すべき場合:
- のどの痛みが1週間以上続く
- 繰り返しのどが痛くなる(年に3~4回以上)
- 発疹や関節の痛みがある
- 耳の痛みや頭痛が強い
診断
医師がのどや首の状態を診察し、問診を行います。必要に応じてのどの粘膜をこすって検査をします。
行われる可能性のある検査
- 視診(のどの奥、扁桃の状態を確認)
- 触診(首のリンパ節の腫れを確認)
- 迅速溶連菌検査(綿棒でのどをぬぐい、約10分で結果が分かる)
- のど培養検査(細菌の種類を特定するため、結果に2~3日かかる)
診察で予想されること
診察は5~10分程度で、痛みはほとんどありません。迅速検査を受ける場合、検査中に少しむせることがありますが、すぐに終わります。
治療
治療は原因によって異なります。ウイルスが原因の場合は抗菌薬は効かないため、症状を和らげる治療が中心です。細菌感染が疑われる場合、医師が適切な抗菌薬を処方します。
自宅でのセルフケア
- 十分な休息をとる
- こまめに水分を補給する(ぬるめの飲み物やスープがおすすめ)
- はちみつ(1歳以上)を小さじ1杯舐める
- 塩水(コップ1杯のぬるま湯に小さじ1/2の塩)でうがいをする
- 加湿器を使い、のどを乾燥から守る
- 刺激の少ない柔らかい食事(おかゆ、ゼリー、プリンなど)をとる
- のど飴やトローチ(医師や薬剤師に相談してから)
医療治療
痛みや発熱に対しては、アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの市販の痛み止め(解熱鎮痛薬)が使われることがあります。ただし、使用前に医師または薬剤師に相談してください。細菌感染が確認された場合、医師が抗菌薬を処方します。症状が改善しても必ず処方された期間は飲み切ってください。
手術が検討される場合
繰り返す扁桃炎(年に3~4回以上)や、扁桃周囲膿瘍(のどの奥に膿がたまる)を起こした場合、扁桃摘出術(扁桃を取る手術)が検討されることがあります。厚生労働省の診療ガイドラインでも、手術の適応基準が示されています。
この病気と共に生きる
のどの痛みがある間は、無理をせずに過ごしましょう。痛みが強いときは声を出さず、スマホのメモなどで伝えるのも一つの方法です。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙する(または受動喫煙を避ける)
- のどを乾燥させない(加湿、マスクの着用)
- 十分な睡眠とバランスの良い食事で免疫力を保つ
- 長時間の大声を避け、声を休める
食事と運動
痛みの間は、柔らかくて刺激の少ないものを食べましょう。冷たいものや熱すぎるものは避けたほうが良いです。無理な運動は避け、安静第一です。
精神的健康と心の健康
のどの痛みが長引くと、食事や会話が思うようにできず、ストレスや不安を感じることがあります。そんなときは、家族や友達に気持ちを話したり、医師やカウンセラーに相談するとよいでしょう。
予防
完全に予防するのは難しいですが、以下の対策でリスクを減らせます。
ワクチン
インフルエンザワクチンは、インフルエンザによるのどの痛みを予防する効果があります。ただし、すべてののどの痛みを防ぐわけではありません。
検診プログラム
特にありませんが、頻繁にのどが痛くなる方は、医師に相談して原因を調べるとよいでしょう。
合併症
治療しない場合
- 扁桃周囲膿瘍(のどの奥に膿がたまり、痛みや発熱がひどくなる)
- 溶連菌感染症の場合、まれにリウマチ熱(関節や心臓に影響)や急性糸球体腎炎(腎臓の炎症)を起こすことがある
長期的な見通し
ほとんどののどの痛みは1週間以内に自然に良くなります。適切な治療を受ければ、合併症のリスクはとても低くなります。心配な症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月29日
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