Tuberculosis (TB)
参照した情報源
この記事は患者教育のための独自コンテンツです。
- WHO—Tuberculosis fact sheet(2023)
- NHS—Tuberculosis (TB)(2023)
- CDC—Tuberculosis (TB)(2024)
- NICE—Tuberculosis. NG33(2019)
国際的な臨床ガイドラインに基づいています
概要
結核は、せきやくしゃみで飛び散る細菌によってうつる感染症です。主に肺に炎症を起こしますが、他の臓器にも影響することがあります。
重要な事実
- 結核は、適切な治療を受ければ完治する病気です。
- 感染しても、すぐに症状が出るわけではなく、何年も発症しないことがあります。
- 治療は数か月間続ける必要があり、途中でやめると薬が効かなくなる恐れがあります。
日本では新たな患者数は減っていますが、年間1万人以上が発症しています。世界的にはまだ多くの人がかかる病気です。
免疫力が弱っている人(高齢者、糖尿病の方、HIV感染者など)や、結核患者と濃厚接触した人がかかりやすくなります。
症状
- 血の混じったたんが出る
- 突然の激しい胸の痛み
- 息が苦しくて動けない
- ⚠2週間以上せきが続く
- ⚠からだのだるさや微熱が続く
- ⚠体重が明らかに減っている
一般的な症状
- 2週間以上続くせき
- たん(黄色や緑色の場合も)
- 微熱や寝汗
- 体重が減る
- 疲れやすい
- 胸の痛み
子供の症状
- 長引くせきや発熱
- 元気がない
- 体重が増えない
- 寝汗をかく
高齢者の症状
- せきやたんが長く続く
- 微熱や食欲不振
- 全身のだるさ
- 症状がはっきりしないことも多い
原因
主な原因
- 結核菌(Mycobacterium tuberculosis)という細菌が原因です。
- 感染者のせきやくしゃみで放出された細菌を吸い込むことでうつります。
リスク要因
- 結核患者と長時間同じ部屋で過ごす
- 免疫力が弱っている(高齢、糖尿病、HIV、栄養不良など)
- 換気の悪い環境にいる
- 結核が流行している地域への渡航
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- たんに血が混じる
- 胸が強く痛む
- 呼吸が苦しい
定期受診を予約すべき場合:
- せきやたんが2週間以上続く
- 原因不明の発熱や寝汗がある
- 体重が減った
診断
医師の診察のあと、胸部X線検査やたんの検査を行います。また、血液検査で感染の有無を調べることもあります。
行われる可能性のある検査
- 胸部X線検査(肺の状態を見る)
- たんの検査(結核菌を確認)
- 血液検査(IGRA法などで感染の有無を調べる)
診察で予想されること
診断には数日かかることがあります。もし陽性とわかれば、保健所から治療や予防について詳しい説明があります。
治療
結核の治療は数種類の抗菌薬を組み合わせて行います。毎日決められた量を約6~9か月間飲み続けます。途中でやめると再発や薬が効かなくなる恐れがあるため、医師の指示を守ることが大切です。
自宅でのセルフケア
- 医師から処方された薬を決められた量・期間きちんと飲む
- 十分な休息をとる
- 栄養バランスのよい食事を心がける
- せきエチケット(マスク、ハンカチで覆う)を守る
医療治療
治療には複数の抗菌薬を組み合わせた服薬療法が基本です。最初の2か月は毎日服薬し、その後は週に数回の服薬に切り替わることもあります。副作用(肝機能障害、目の症状など)が出た場合はすぐに医師に相談してください。
手術が検討される場合
ごくまれに、薬が効かない場合や合併症が起きた場合に手術が行われることがありますが、通常は外科手術を行いません。
この病気と共に生きる
治療中は毎日薬を飲み続けることが重要です。また、感染力がある間は外出時にマスクを着用し、人混みを避けるようにしましょう。治療開始から2週間ほど経ち、症状が改善すれば、通常の生活に戻れることが多いです。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活を送る
- 手洗い・うがいを励行する
- 室内の換気をこまめに行う
- 禁煙する(たばこは肺の回復を遅らせます)
食事と運動
栄養バランスの良い食事をとり、体力をつけましょう。無理のない範囲で軽い運動(散歩など)も効果的です。ただし、発熱やせきが強いときは安静にしてください。
精神的健康と心の健康
結核の診断や治療は、不安やストレスを感じることがあります。特に、感染を周りにうつすのではないかという心配や、長期間の服薬に対する負担を感じる人もいます。そうした気持ちは自然なことです。
予防
結核は予防できます。特に、せきエチケットや換気が重要です。また、結核患者と接触した場合は、保健所の指示に従って検査や予防服薬を行いましょう。
ワクチン
日本では、赤ちゃんのうちにBCGワクチンを接種するのが標準です。このワクチンは重症化を防ぐ効果があります。
検診プログラム
結核患者と濃厚接触した人は、保健所の指示で無料の検査(胸部X線や血液検査)を受けることができます。
合併症
治療しない場合
- 肺が広く損傷し、呼吸機能が低下する
- 結核菌が肺から全身に広がる(粟粒結核)
- 結核性髄膜炎(脳の膜に炎症が起きる)
- 死亡するリスクがある
長期的な見通し
結核は、きちんと治療を続ければほぼ完全に治せる病気です。早期発見と治療が重要です。治療が完了すれば、再発のリスクも低くなり、普通の生活に戻ることができます。
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国際機関
地域の団体
- 公益財団法人 結核予防会 ↗ · 日本全国
- 厚生労働省 結核に関する情報 ↗ · 日本全国
相談窓口
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