Urticaria (Hives)
参照した情報源
この記事は患者教育のための独自コンテンツです。
- WHO—Health topics A–Z(2024)
- NHS—Health A to Z(2024)
- CDC—Health topics(2024)
国際的な臨床ガイドラインに基づいています
概要
じんましん(蕁麻疹)は、皮膚に突然現れる赤いぶつぶつや盛り上がった皮疹(ひしん)で、強いかゆみを伴うことが多い症状です。一時的なもので、多くの場合24時間以内に消えますが、繰り返し出ることがあります。
重要な事実
- じんましんは多くの場合、アレルギー反応や物理的な刺激が原因で起こりますが、原因が特定できないこともあります。
- 発疹は通常、数時間から24時間以内に自然に消えますが、新しい発疹が次々と現れることがあります。
- じんましんは一般的に危険な病気ではありませんが、まれに喉や気道に腫れを起こすと命に関わることがあります。
- じんましんは感染症ではありません。人にうつることはありません。
とてもよくある症状で、一生のうちに約20%の人が少なくとも1度は経験します。
どの年齢でも起こりますが、特に子供や若い成人に多くみられます。女性の方がやや多いと言われています。
症状
- 急に喉や舌が腫れて息苦しい
- 呼吸がゼーゼーする、または息ができない
- 声がかすれたり、飲み込みにくい
- 全身に急速に広がる強い腫れ
- ⚠じんましんと一緒に発熱や関節痛がある
- ⚠じんましんが治らずに2日以上続く
- ⚠じんましんの後で水ぶくれができる
- ⚠じんましんと一緒に顔やまぶたが大きく腫れる
一般的な症状
- 皮膚の一部が突然赤く盛り上がる(みみずばれのような形)
- 強いかゆみを伴う
- 発疹は数時間で消えるが、別の場所に新しく現れる
- 発疹の大きさは米粒大から手のひら大までさまざま
- 体のどこにでも現れる可能性がある
子供の症状
- 子供では特にひざやひじの曲げ伸ばし部分に出やすい
- かゆみが強く、夜間に悪化することが多い
- 原因として感染症が関わることが大人より多い
- 子供はかゆみをがまんできずに引っかくため、傷になることがある
高齢者の症状
- 高齢者では皮膚が薄くなっているため、少しの刺激でもじんましんが出やすい
- 薬の副作用として起こることが若い人より多い
- 出ている時間が長くなる傾向がある
- かゆみによる不眠やストレスに注意が必要
原因
主な原因
- 食物アレルギー(卵、牛乳、小麦、ピーナッツなど)
- 薬の副作用(抗生物質や解熱鎮痛剤など)
- 物理的な刺激(圧迫、こすれ、寒さ、熱、日光)
- 感染症(風邪や細菌感染など)
- 虫刺され
- ストレスや疲れ
- 原因が特定できない「特発性(とくはつせい)じんましん」も多い
リスク要因
- アレルギーの体質(アトピー性皮膚炎、花粉症などを持っている)
- 他のアレルギー疾患がある
- 新しい薬を服用し始めた
- 過去にじんましんを経験したことがある
- 慢性の感染症がある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 呼吸が苦しい、または喉が腫れている感じがする
- 全身にじんましんが急速に広がる
- 意識がもうろうとする
- じんましんと一緒に強い腹痛や嘔吐がある
定期受診を予約すべき場合:
- じんましんがよく出るが、軽い症状で自然に治まる
- じんましんが数週間以上続いている
- 原因がわからず不安である
- 市販のかゆみ止めを使ってもよくならない
診断
医師が皮膚の状態を診察し、症状の経過や原因となりそうなものを詳しく聞きます。特に発疹が出たときの状況(食べたもの、使った薬、体に加わった刺激など)が重要です。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(アレルギーや炎症の程度を調べる)
- アレルゲン検査(皮膚テストや血液での特異的IgE検査)
- 物理的刺激試験(圧迫、寒さ、熱に対する反応を調べる)
- 必要に応じて、感染症や自己免疫疾患の検査
診察で予想されること
診察では、発疹の写真を見せると診断の助けになります。検査で原因が特定できれば、それを避けることで再発を防ぎやすくなります。しかし、多くの場合、原因は一つに絞れず、特発性(原因不明)として経過観察することもあります。
治療
じんましんの治療は、まずかゆみや発疹を抑えることが中心です。軽い場合は原因を避けることで自然に治りますが、症状が強い場合は医師の指導のもとで治療を行います。厚生労働省も、適切な治療によって生活の質を保つよう推奨しています。
自宅でのセルフケア
- かゆみがある場所を冷やす(冷たいタオルや保冷剤を布でくるんであてる)
- 刺激の少ない綿の衣服を着る
- 熱いお湯での入浴を避け、ぬるめのシャワーにとどめる
- 爪を短く切り、かきむしらないようにする
- 原因となりそうな食べ物や薬を控える
医療治療
医師は症状の程度に応じて、かゆみを抑えるための抗ヒスタミン薬(アレルギー反応を抑える薬)を処方します。慢性の場合は、免疫の働きを調整する薬を使うこともあります。いずれも医師の指示に従って使用してください。重度のアレルギー反応(アナフィラキシー)に対しては、緊急時に使用するアドレナリン自己注射薬が処方されることがあります。
手術が検討される場合
じんましんの治療に手術は必要ありません。
この病気と共に生きる
じんましんは突然出たり消えたりするため、日常生活で不便を感じることがあります。発作的にかゆみが出たときのために、冷やすためのジェルシートや市販の冷却スプレーを携帯すると便利です。日記をつけて、発疹が出たときの状況を記録すると、原因の特定や医師への情報提供に役立ちます。
生活習慣のアドバイス
- 毎日同じ時間に規則正しい生活を送る
- 十分な睡眠をとる
- ストレスをためないようにする(軽い運動や趣味の時間を持つ)
- 皮膚を刺激するような強い摩擦や圧迫を避ける
- アレルギーを引き起こしやすい食品は控えめにする
食事と運動
特定の食品が原因とわかっている場合は、それを避けることが大切です。ただし、過度な食事制限は栄養不足を招く恐れがあるため、医師や栄養士の指導を受けましょう。運動は血行を良くしストレス解消にもなりますが、運動中にじんましんが出やすい場合は、運動前にウォーミングアップを十分に行い、汗をかいたらすぐに拭き取るようにしましょう。
精神的健康と心の健康
じんましんの見た目や強いかゆみは、人によっては不安や恥ずかしさを感じさせることがあります。また、慢性的なかゆみは睡眠不足やイライラの原因になります。そうした気持ちを一人で抱え込まず、医師や家族、友人に相談することが大切です。必要なら、心理カウンセラーや患者支援団体に連絡することも検討してください。
予防
原因が特定できれば、それを避けることで予防できます。しかし、原因が不明な場合は完全に予防するのは難しいこともあります。日常生活で皮膚に刺激を与えすぎない、ストレスをためないなどの工夫で、発症リスクを減らせる可能性があります。
ワクチン
じんましんを直接予防するワクチンはありません。ただし、感染症を予防するワクチン(インフルエンザワクチンなど)が間接的に感染症によるじんましんを減らすことがあります。
検診プログラム
じんましんを早期発見するための特別な検診はありません。気になる症状があれば早めに医師に相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 慢性化して数ヶ月から数年続くことがある
- 強いかゆみによる引っかき傷から細菌感染を起こす(二次感染)
- 睡眠不足やストレスが長引く
- まれに、のどや気道の腫れ(血管性浮腫)により窒息の危険がある
長期的な見通し
ほとんどのじんましんは適切な対処で良くなります。急性じんましんは数日から数週間で治まることが多く、慢性じんましんでも治療により症状をうまくコントロールできる場合がほとんどです。原因が特定できれば、それを避けることで再発を防げます。あきらめずに医師と一緒に治療法を探していきましょう。
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- 日本皮膚科学会 ↗ · 日本
- 日本アレルギー学会 ↗ · 日本
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。