ドライマウス(口腔乾燥症)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
口腔乾燥症(こうくうかんそうしょう)は、唾液(だえき)の分泌が減って口の中がいつも乾いている状態です。唾液にはお口の中を潤し、食べ物を飲み込みやすくし、むし歯や感染症から守る大切な役割があります。この状態が続くと、話す、食べる、飲み込むといった日常の動作に影響が出ることがあります。
重要な事実
- 口の渇きはよくある症状で、年齢を重ねるとより多く見られます。
- 多くの場合、薬の副作用や生活習慣、病気が原因となります。
- 適切なケアで症状を和らげられ、合併症も予防できます。
はい、非常に一般的です。特に65歳以上の高齢者では約30%が経験すると言われています。
どの年齢の人にも起こりますが、高齢者、特に女性に多く見られます。また、特定の病気(シェーグレン症候群など)や放射線治療を受けた方にもよく見られます。
症状
- 突然の呼吸困難やのどが腫れて息ができない
- 意識がもうろうとする、高熱が出る(40度以上)
- 口の中やのどが腫れて、唾も飲み込めない
- ⚠口の中の痛みや乾きが強く、食事や水分がまったく取れない
- ⚠口の中に深い傷や膿ができた
- ⚠症状が急に悪化した
一般的な症状
- 口の中がいつもネバネバする、乾いている感じがする
- 食べ物が飲み込みにくい、特に乾いた食べ物
- 口の中が痛い、または舌がヒリヒリする
- 唇が割れる(口唇炎)
- 口臭が気になる
- 味覚が変わる(味がよくわからないなど)
子供の症状
- こどもでも同じような症状が見られますが、特に食事を嫌がったり、飲み込みにくそうにする
- むし歯が急に増える
- 口の周りや舌にただれができる
高齢者の症状
- 加齢による唾液腺の変化に加え、多くの薬を服用していることが原因で起こりやすい
- 義歯(入れ歯)が合わなくなる、口の中が痛む
- 食事量が減り、栄養状態が悪くなることがある
原因
主な原因
- 薬の副作用(抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、血圧の薬など多くの薬で起こり得ます)
- 頭頸部への放射線治療(がん治療の一環)
- シェーグレン症候群などの自己免疫疾患
- 糖尿病、シェーグレン症候群、HIV/AIDSなどの全身疾患
- ストレス、不安、うつ状態
リスク要因
- 喫煙や飲酒
- 口呼吸(特に夜間)
- カフェインの過剰摂取
- 栄養不足(特にビタミンA、B群、鉄分)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 口の渇きが急に強くなり、食事や水分がまったく取れない場合
- 口の中やのどに痛みや腫れがあり、呼吸が苦しい場合
定期受診を予約すべき場合:
- 口の渇きが数週間以上続く場合
- むし歯や歯周病が急に増えた場合
- 話す、食べる、飲み込むことに支障が出ている場合
診断
医師が話を聞き(問診)、口の中を診察します。必要に応じて唾液の量を測る検査や、血液検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 唾液分泌量検査(安静時唾液量や刺激時唾液量を測る)
- 血液検査(シェーグレン症候群や糖尿病の有無を調べる)
- 口腔内診察(むし歯や歯周病の有無、粘膜の状態確認)
- 場合によっては唾液腺の画像検査(超音波など)
診察で予想されること
診察は15~30分程度で終わることが多いです。検査結果が出るまでに数日かかることもあります。医師は原因を特定するために、服用中の薬や生活習慣について詳しく尋ねます。
治療
治療は原因によって異なります。薬の副作用が原因なら、別の薬に変えてもらうこともあります。根本的な治療と同時に、日常のセルフケアで症状を和らげることが重要です。
自宅でのセルフケア
- こまめに水を飲む(少量ずつ何度も)
- 糖分の少ないガムやキャンディーをなめて唾液の分泌を促す
- 加湿器を使って部屋の湿度を保つ
- アルコールやカフェインの摂取を控える
- 刺激の少ない歯磨き粉を使い、やさしく歯を磨く
- 寝るときは口呼吸を防ぐため、横向きに寝る
医療治療
医師は唾液の分泌を促す薬や、唾液の代わりとなるジェル、スプレー、うがい薬を処方することがあります。これらの治療法は症状や原因に合わせて選びます。詳しくは医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
非常にまれですが、唾液腺に石(唾石)が詰まっている場合などに、内視鏡や手術で取り除くことがあります。
この病気と共に生きる
口の渇きを感じたら、すぐに水分を補給する習慣をつけましょう。夜間の口渇が気になる場合は、枕元に水を置いておくと便利です。食事は少しずつ、よく噛んで食べることを心がけてください。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙する(喫煙は口の乾きを悪化させます)
- アルコールは控えめにする
- カフェインの少ないハーブティーなどに切り替える
- 規則正しい生活と十分な睡眠をとる
食事と運動
食事は、やわらかいものや水分の多いもの(スープ、煮物、果物など)を積極的に取り入れましょう。乾いたものや塩辛いもの、辛いものは避けたほうが無難です。運動は水分補給をこまめに行えば問題ありませんが、激しい運動は避け、適度な運動を心がけてください。
精神的健康と心の健康
口の渇きが続くと、会話や食事が億劫になり、人と交流するのが面倒になることがあります。孤独感やストレスを感じることもありますが、こうした気持ちは自然なことです。一人で抱え込まず、医師や家族に相談しましょう。
予防
すべての場合を予防することはできませんが、生活習慣の改善でリスクを減らせます。例えば、水分をしっかり摂る、喫煙をやめる、アルコールやカフェインを控えることは効果的です。
合併症
治療しない場合
- むし歯や歯周病のリスクが大幅に高まる
- 口腔カンジダ症(口の中の真菌感染症)が起こりやすくなる
- 口の中の痛みやただれが慢性化する
- 食べ物が飲み込みにくくなり、栄養不足や脱水を招く
長期的な見通し
口腔乾燥症は多くの場合、原因の治療やセルフケアで症状を改善できます。合併症もしっかり予防すれば、日常生活に大きな支障なく過ごせます。あきらめずに医師と一緒に管理方法を探していきましょう。
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国際機関
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- 厚生労働省 口腔乾燥症 (みんなの健康サイト) ↗ · 日本全国
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 ↗ · 日本全国
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月29日
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