Preparing for dialysis session
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
透析(とうせき)の準備とは、透析を受ける前に必要な手順や心構えのことです。透析は腎臓(じんぞう)の機能が低下したときに、血液をきれいにする治療です。準備をしっかり行うことで、透析を安全に受けられます。
重要な事実
- 透析は通常、週に数回、病院や透析施設で行います。
- 透析の前に、体重や血圧を測り、シャント(血管のアクセス)の状態を確認します。
- シャントは腕に作ることが多く、清潔に保ち、ぶつけないように注意します。
- 透析中は安静に過ごしますが、必要なら水分や軽い食事をとることができます。
日本では慢性腎臓病(まんせいじんぞうびょう)が進行した方の多くが透析治療を受けており、毎年約3万人以上の方が新たに透析を始めています。
主に腎臓の機能が大きく低下した方、特に糖尿病や高血圧が原因で腎不全になった方に多い治療です。年齢を問わず必要になることがあります。
症状
- 呼吸が苦しくて横になれない
- 胸の強い痛みや圧迫感
- 意識がもうろうとする、または呼びかけに反応しない
- シャントの場所から出血が止まらない
- ⚠透析後に強い頭痛や吐き気が続く
- ⚠シャントの痛みや赤みがひどい、または腫れている
- ⚠体重が急に増えて息苦しさがある
一般的な症状
- 透析が必要な腎不全の症状:むくみ(特に足や顔)、疲れやすい、息切れ、尿の量が減る、食欲がない
- 透析前に注意すべき症状:体重が急に増えた、シャントの痛みや赤み、発熱
- 透析中に出ることがある症状:血圧が下がる、けいれん、頭痛、吐き気
子供の症状
- 子どもが透析を受ける場合、成長や発達に影響がないか定期的に確認します。
- 子どもは透析の準備に怖がることがあるので、やさしく説明することが大切です。
- 学校生活との両立について医師や看護師に相談しましょう。
高齢者の症状
- 高齢の方では、体が透析に慣れるまでに時間がかかることがあります。
- 転倒防止のため、透析前後はゆっくり動くようにします。
- 複数の薬を飲んでいる場合は、透析に影響がないか医師に確認します。
原因
主な原因
- 慢性腎臓病の進行:糖尿病、高血圧、慢性糸球体腎炎(じんぞうの炎症)などが原因で腎機能が低下します。
- 急性腎障害:けがや感染症、薬の影響で急に腎臓の働きが悪くなることもあります。
リスク要因
- 糖尿病や高血圧を長く患っている
- 腎臓の病気の家族歴がある
- 長期間の痛み止め(NSAIDs)の常用
- 高齢である
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 透析中や透析後に呼吸が苦しくなる
- シャントから出血が止まらない、または感染の兆候(赤み、腫れ、熱)がある
- 体重が急に増えて、むくみや息切れが改善しない
- 意識がぼんやりする、またはけいれんが起きた
定期受診を予約すべき場合:
- 透析のスケジュールを立てる、または変更するとき
- シャントの状態を定期的にチェックするとき(血流や音の確認)
- 食事や水分の取り方について相談したいとき
- 体調の変化や副作用について話したいとき
診断
透析が必要かどうかは、血液検査(クレアチニン、尿素窒素)、尿検査、腎臓の超音波検査などで腎機能を評価します。また、症状や病歴も合わせて医師が総合的に判断します。
行われる可能性のある検査
- 血液検査:腎機能の指標(eGFR、クレアチニンなど)を調べます。
- 尿検査:尿の量やたんぱく質の有無を確認します。
- 超音波検査:腎臓の大きさや形、血流を調べます。
- シャント作成前の血管検査:腕の血管の状態を確認します。
診察で予想されること
透析の準備として、まずシャント(血管をつなぐ手術)を行います。その後、数週間から数か月かけてシャントを成熟させます。透析を始める前に、看護師から透析中の過ごし方や注意点の説明があります。初回の透析は数時間かかり、血圧や体調を慎重に観察します。
治療
透析には主に血液透析(けつえきとうせき)と腹膜透析(ふくまくとうせき)の2種類があります。血液透析は週に3回、病院で行うことが一般的です。腹膜透析は自宅で行うことができ、毎日数回のバッグ交換が必要です。どちらの方法を選ぶかは、生活スタイルや体の状態に合わせて医師と相談します。
自宅でのセルフケア
- シャントを清潔に保ち、毎日音や振動を確認する
- 透析の前後は体重を測り、増えすぎないよう水分を調整する
- カリウムやリンの多い食品(バナナ、チョコレート、ナッツなど)を控えめにする
- 血圧を朝晩測り、記録をつける
- 透析日は動きやすい服装で、予定に余裕をもって病院に向かう
医療治療
透析治療では、血液を体外に取り出してフィルターでろ過し、きれいにして戻します。血液透析では、透析装置とダイアライザー(フィルター)を使用します。腹膜透析では、お腹の中に透析液を入れて老廃物を取り除きます。治療の頻度や時間は医師が状態に合わせて調整します。薬(血圧を下げる薬、貧血を改善する薬など)も併用することがありますが、具体的な薬の名前や用量については医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
透析を始める前に、シャントを作る手術が必要です。これは腕の動脈と静脈をつなぐ小さな手術で、通常は局所麻酔で行います。また、腹膜透析の場合は、お腹にカテーテル(細い管)を入れる手術が必要です。
この病気と共に生きる
透析治療は生活の一部になります。透析のスケジュールに合わせて仕事や家事を調整することが必要です。透析中は安静ですが、読書や音楽を聴くなどして過ごせます。体調が良ければ、通常の活動を続けられます。
生活習慣のアドバイス
- 定期的な透析を欠かさず受ける
- 食事は医師や管理栄養士の指導に従い、塩分・カリウム・リンを控える
- 水分は1日の摂取量を決め、計画的に飲む
- 適度な運動(散歩など)を心がける
- 感染予防のため、手洗いを徹底し、シャントを清潔に保つ
食事と運動
食事は腎臓の状態に合わせて調整します。塩分は1日6g未満、カリウムやリンは控えめに。たんぱく質は必要量を守りましょう。運動は医師に相談の上、無理のない範囲で行ってください。ウォーキングやストレッチがおすすめです。
精神的健康と心の健康
透析治療は長期間続くため、不安や疲れを感じることがあります。気持ちが落ち込んだり、眠れない日が続く場合は、医師や看護師に相談しましょう。カウンセリングや患者会などのサポートも利用できます。
予防
腎不全自体を完全に防ぐことは難しいですが、原因となる病気(糖尿病、高血圧など)をコントロールすることで進行を遅らせることができます。透析が必要になる前に、健康的な生活習慣を心がけましょう。
ワクチン
透析を受けている方は感染症にかかりやすいため、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種を医師と相談してください。
検診プログラム
腎機能の定期検査(血液検査、尿検査)を年に1回受けることで、早期発見・早期治療につながります。特に糖尿病や高血圧の方は定期的なチェックが大切です。
合併症
治療しない場合
- 透析を適切に行わないと、体内に老廃物がたまって尿毒症(にょうどくしょう)を起こすことがあります。
- 心臓や血管に負担がかかり、心不全や不整脈のリスクが高まります。
- 電解質(カリウムなど)のバランスが崩れると、突然の不整脈で命に関わることがあります。
長期的な見通し
透析は多くの方が長期間続けている治療です。きちんと続けることで、症状が改善し、日常生活を維持できます。医師や看護師と協力して、自分に合ったペースで治療を続けていきましょう。新しい治療法や腎移植の選択肢もあります。希望を持って取り組むことが大切です。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月18日
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